フードコース / 星野 万悠子
内定先:越後製菓株式会社
卒業年:2023年3月
出身県:新潟県
出身高校:新潟県立高田高等学校
Q1. 就職先、進学先として内定先を選んだ理由・きっかけについて教えてください。
ANSWER 私は地元で働きたいという思いと、大学で学んだことを活かしたいという思いから、新潟県の食品メーカーに絞って就職活動をしました。このメーカーの商品は昔から馴染みがあり、会社を調べていくうちに自分もこの商品の開発に携わりたいという気持ちが芽生えました。また、内定先の会社説明会で社員の方々が一体となって、会社全体でより良い商品を追究している姿勢に魅力を感じ、この会社を選びました。
会社全体としてより良い商品を追及しているとのことでしたが、どのような点でそう感じましたか?
会社説明会で、工場を案内していただいたとき、社員の方々がアイディアを出し合っている様子が壁に貼られているのを見ました。それを実際に取り入れていると聞いて、一人ひとりが考えを持ち、チームとして協力し合っているという印象を受けました。
食品メーカーに絞って就職活動をするなかで、いくつかの企業にエントリーをしていたと思います。その中で、他の企業より魅力に感じた点は他にありますか?
子どものころから商品をよく食べていましたし、CMも多く流れていて、全国的にも有名な企業だったので、そのような企業で働きたいという想いがありました。
総合職採用とのことですが、どのような仕事をやってみたいと考えていますか?
研究開発と製造の仕事に興味があり、両方の職種を希望して提出しています。はじめは商品開発に興味があり、自分が考えたものが世の中に出て食べてもらえるというのが夢で、そういった職に携わりたいと思っていました。研究開発の職種の中には品質管理の業務も含まれているため、大学で学んだことが品質管理にも役立つと思い、希望しました。
品質管理について、大学での学びで今後の役に立ちそうだと思うことはありますか?
仕事に限らず、品質管理について学んだことは日常生活にも役立っています。例えば、食中毒防止について学ぶ中で、食品の二次汚染による感染リスクを知りました。食品の衛生管理だけでなく、調理器具の消毒や管理にも注意を払う必要があることを学びました。これは職場だけでなく、自分自身の生活にも役に立つ知識だと感じています。
就職活動で大変だと感じたことは何ですか?
自己分析が大変でした。自分の頑張ってきたことは思いつくのですが、それを企業でどう活かすのかというところまで考えるのが難しかったです。自分の長所を考えるのが一番難しく、きっかけになったエピソードもなかなか思いつかなかったのです。「自分の長所はこれです」と書けてもそれを文章として組み立てるのが苦手でした。採用試験での国語の結果が良くて、面接の際に「文章を書くのも得意なの?」と褒めていただいたのですが、それにびっくりしたくらい文章を書くのが苦手で苦労しました。
就職活動での経験について後輩たちに伝えたいことはありますか?
自分で気づいていなかったことについて、周りの人の意見をもらうことが大切だと感じました。自分は性格的に人に相談しにくい方でしたが、自己分析においても最初は一人で書いていました。しかし、エピソードについて「どういうところで活かせたんだろう」と悩んでいた時に友達に相談してみたところ、「この授業でこうしていたじゃん」と言われて書けるようになりました。今思えば、ずっと悩んでいた時間がもったいなかったなと感じます。先生やキャリアセンターの職員の方からも、「こういう表現ができるよ」とアドバイスしてもらったことが役に立ちました。面接練習の際も自分が気付いていなかった自分のクセに気づくことができたのが良かったと感じています。自分一人で数回練習しても気づけなかったことが、キャリアセンターでの3回の練習で気づけたし、自信にもなりました。
Q2.大学で学んだことを今後、どのように活かしていきたいですか。
ANSWER 本学では食品安全学の授業やHACCPの資格取得など食品の安全に関することを学ぶ機会が多くありました。授業の予習・復習を毎回行ったり、資格の勉強など地道に努力することが身についたと思います。食品メーカーは安全性を重視し、品質にごだわった商品を提供しています。検査や分析など日々の業務で、学んだ知識と地道に努力することを活かしていきたいです。
地道に努力することは元々得意でしたか?それとも入学してから身についたものですか?
高校時代は同じことを続けるのが苦手で、試験勉強も1日目、2日目は頑張ったのですが、途中であきらめてしまうことが多くありました。その結果、高校ではあまり良い成績を取れなかったので、大学入学をきっかけに自分を変えようと決めました。1年生で食料産業について一通り学び、2年生でフードコースを選択した後、最初に「食品安全検定」の案内を受け、まずはこの資格を取ろうと決意しました。中級を受験するには試験勉強を怠るわけにはいかないと思い、2時間ずつ勉強することを目標にして取り組みました。続けるために、2時間一気に勉強するのではなく、隙間時間を利用してトータルで2時間勉強するようにしました。
2時間という長時間取り組んて行く上で心がけたことはありますか?
同じことを続けるのは辛いので、同じところを何度も解くのではなく、自分で章ごとに分けて勉強することにしました。後半になると、問題に慣れてきたので、間違えた箇所に印をつけて、重点的に復習するなど、勉強のやり方を工夫しました。自宅で勉強すると、ついだらけてしまうことがあったので、授業の空き時間を使って勉強したり、カフェに行って勉強したりしていました。周りに人がいると、集中力が高まるので、そういった環境を意識して勉強をしていました。
大学時代、勉強以外で取り組んだことはありますか?
1年生の時に、課外活動として鼓岡地区で行っているマコモダケプロジェクトに参加しました。あまり接することの少ないマコモダケというイネ科の作物を栽培し、販売するプロジェクトでした。専門である加工分野ではない農業について学ぶことができたのがよかったです。今までは、どこかで収穫した野菜が運ばれてきて、それを加工するというアバウトなイメージしかなかったのですが、食料産業を一貫して学ぶことで、生産者の方がどのような肥料や農薬を使ってどのように育てているのか、企業努力を知ることができました。運搬している企業の方もどのようなシステムで動いているのか、フードコース以外の分野でも全般的に学ぶことができたのがよかったです。今、ニュースなどでも食糧不足について取り上げられることが多いですが、例えば農業であれば、気温が上がってお米が取れにくいなど、原因について興味を持ち、自分なりに調べるようになりました。
Q3.『これから食の分野を目指す高校生』にメッセージをお願いいたします。
ANSWER 本学では、食品の安全や栄養、製造・加工など、様々なことを学ぶことができました。そして、授業で学んでいくうちに、自分の将来やりたいことが明確になっていきました。食を通して人々の生活を支えたいと思う方は、ぜひ新潟食料農業大学に来てください。
将来やりたいことが明確になっていったきっかけは?
高校時代から、「食に携われたらいいな」という夢がありました。最初、食といっても、栄養の分野で、職業で言えば栄養士のイメージを持っていました。他にも仕事があるとは思っていたのですが、人の食を支えることは栄養士の仕事だと思いこんでいたため、大学選びでは、最初は栄養学科や、生産を学べる農学部を調べていました。調べているうちに、「食の総合大学」である本学を見つけ、栄養学だけでなく、製造にも携われ、加工や安全性についても学べることを知りました。それまで、「安全」ということに関しては全く意識を向けていなかったので、確かに安全性がなければ安心して食べられないと感じたのが大学選びのきっかけでした。授業で実際に専門的に学んだり、ニュースを見て「安全って大事だな」と再実感できたことで、今注目されている「安全性」に関われる仕事がしたいと考えるようになりました。
はじめ思い描いていた栄養学科とは違った分野の大学に入学してみてどう感じましたか?
実は、本学でも栄養学は学べたため、全く知識がないわけではないです。また、栄養学だけでなく、品質管理など食全体について幅広く学ぶことができたので、結果的には満足しています。
幅広く学べる、といった点ではビジネス領域についても学んでいたかと思いますが、役に立ったことはありますか?
村上茶サークルというものを立ち上げましたが、村上茶とのブレンドハーブティーを研究するにあたって、新発田市で官能評価(人間の五感を利用したおいしさの評価)を行いました。その宣伝用チラシを作る際、はじめはうまくいかず、その原因が「ビジネスの授業で学んだことだ!」と気づきました。授業ではターゲットを決めて宣伝することを学んだのですが、最初に作成したチラシはターゲットが曖昧でした。ハーブティーは女性を中心に飲まれているので、それ以外の男性や子どもにも飲んでもらいたいという思いがあったのに、好きな人以外にはわかりづらい言葉を使ってしまっていました。先生にそれを指摘され、気づきました。今後商品開発をするとしたら、ターゲット層を明確にし、分かりやすく伝えることが大切だと思います。
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